そのタグを外すのは誰だ!?
そっか、図書委員……。
放課後ここに来るのは、図書室の管理を任されている図書委員と、ゆっこ待ちをして時間を潰しているみさくらいだ。
幸か不幸か、いま図書室にいるのは私と千尋くんだけで、けれど自分以外の一人が自分が処女であることを知っているクラスメイトというのも微妙な気分だ。まして千尋くんといえば学校ではそれなりにモテる方で……。はぁ、かたや私は処女……。
「まぁ、でも俺もお前のこと、笑える立場じゃないんだけどな」
苦笑まじりに千尋くんが言った。
「へ?」
まさか……。
「だってさ、まじあのタイミンってわかんねぇよ。遅いと奥手扱いされっし、がっつくとムードねぇとか言われるし。どうしろっつんだよ」
視線を私から逸らしたままの千尋くんに、私は思わず感極まって彼の手を握り締めてしまった。
「だよね!?」
「あ?」
「私も同じなんだってば! あ、いや、そりゃ私から迫るわけじゃないんだけど。そういうことする雰囲気を察することができないのか、顔ちかづけてくる相手に「何?」って真顔で聞いて幻滅されるし、逆にココだ! ってときに目を閉じてアピールしたら「どうしたの? 目が痛いの?」って聞かれるしさ」
意気込んで一気にしゃべり終えると、千尋くんはこらえてた息をぶはっと吐き出して大笑いしだした。
放課後ここに来るのは、図書室の管理を任されている図書委員と、ゆっこ待ちをして時間を潰しているみさくらいだ。
幸か不幸か、いま図書室にいるのは私と千尋くんだけで、けれど自分以外の一人が自分が処女であることを知っているクラスメイトというのも微妙な気分だ。まして千尋くんといえば学校ではそれなりにモテる方で……。はぁ、かたや私は処女……。
「まぁ、でも俺もお前のこと、笑える立場じゃないんだけどな」
苦笑まじりに千尋くんが言った。
「へ?」
まさか……。
「だってさ、まじあのタイミンってわかんねぇよ。遅いと奥手扱いされっし、がっつくとムードねぇとか言われるし。どうしろっつんだよ」
視線を私から逸らしたままの千尋くんに、私は思わず感極まって彼の手を握り締めてしまった。
「だよね!?」
「あ?」
「私も同じなんだってば! あ、いや、そりゃ私から迫るわけじゃないんだけど。そういうことする雰囲気を察することができないのか、顔ちかづけてくる相手に「何?」って真顔で聞いて幻滅されるし、逆にココだ! ってときに目を閉じてアピールしたら「どうしたの? 目が痛いの?」って聞かれるしさ」
意気込んで一気にしゃべり終えると、千尋くんはこらえてた息をぶはっと吐き出して大笑いしだした。