そのタグを外すのは誰だ!?
 一つ溜息をつくと、次から次へと出てきてしまう。
 今の絶対千尋君も聞いてた。顔から火が出るとはよくいうけど、あの時の私の顔からは間違いなく炎が出ていたことだろう。

「それでは、グループごとに分かれて文化祭の準備をしてください」
 出席簿をつけ終えた担任が「Let's start!」と英語の教諭らしく号令をかけると、クラスメイト達が立ち上がり各々に輪を作り談笑しだした。文化祭の準備といってもうちのクラスの出し物は展示物のみで既に教室内に飾り終えている。それを知らないのは、担任のみのようだ。

「まぁ、なおがそこまで言うなら手は出さないでおくよ」
 気付くと机の端に手を置いて、さらにその上に顔をのせているみさがいた。あゆこがその声を聴いて後ろを振り返った。
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