地味少女の彼氏はイケメンハーフ!?




「渚くん……」



奈々が心配そうに声をかけてきた



「たまたまだろ?」



俺は気にしてないように見せるため笑いながら言った


けど、ちゃんと笑えたかどうかはわからない



「神谷さん、そのりおって名前の名字ってわかりますか?」



宮内がさっきと違い、真剣な表情で聞いた



「名字?
うーん……、多分都の義妹だから東条じゃないかな?」

「そうですか…」



人違い……か…


ふっ……

まだ忘れられないんだな…

もう2年経つのに…

本当……情けねぇな……

琴実に甘えてばかりで



「あ、僕そろそろ戻らないと
それじゃ、ゆっくりしていってね」

「あ、ありがとうございます」



神谷さんがいなくなってから、少し沈黙が続いた



「あのさ……」



沈黙を破ったのは……俺だった




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