地味少女の彼氏はイケメンハーフ!?
「兄貴の陽向は病弱で跡は継げないから、必然的に俺に回ってくるらしいんだ…
って、知ってるよな?」
「はい……」
「それが………嫌なんだよ」
そう言う陽介くんは、悲しみと何か申し訳なさそうな感じを目に宿していた
「俺はさ、自分でやりたいことを決めて、それを自分自身の力で遣り遂げたいって思ってるんだ」
「………」
「知ってるだろうけど、母さんは家に執着……いや、お金に執着してるから、ずっと俺にこの家の跡取りになるんだよ、て言われてきたんだ」
杏子さんがものすごく言いそうなことだ……
「それが、だんだん俺にとって、心に伸し掛かってくるようになったんだ」
まだ中学なのに、そんなこと感じていたんだ…
同じ家に住んでるのに全く気が付かなかった
「それを思い始めたのが小学6年のとき……
俺は………保健室の先生に襲われたんだ…」
「えっ……」