Q.これはセクハラですか?A.いいえ、愛情表現です【BL】
益田が話しかけてきて、
しかし俺はそれを半分聞き流す。
しょうがないだろう?疲れてるんだ。
「あーもー。
先生ちゃんと聞いてます?」
「はいはい、聞いてますよっ……?!」
おざなりに返事をしていると、
突然、首筋にヒヤッとした感触が。
益田が、かき氷の入ったカップを
俺の首に押し当てたようだった。
「あははっ、びっくりしました?」
笑いながら俺の顔を覗き込む益田。
が、すぐに怪訝な表情になった。
「せんせー……?」
俺の異常に気が付いたんだろう。
一体何が起こったのかというと、
冷たさに驚いた俺は、
床に着いていた指先に、
変な力を入れてしまった。
ぐきり、と嫌な音はきっと
俺の脳内に響いただけだろう。
悪くても、軽い突き指。
だけれど痛みはまだ続いている。