Q.これはセクハラですか?A.いいえ、愛情表現です【BL】


「指、痛めちゃいましたか?」

ちょっと眉を下げ、彼は俺を見ている。


「いや、大丈夫だ。大した事無い」

そう言いながら、俺も彼を見返す。


「すみません、驚かせて……」

珍しく落ち込んでいる様子だ。

そう思ったのもつかの間、
何かを思いついたようで、
下げ気味だった顔を上げた。


「そうだ!冷やした方がいいですよね!」

「……大丈夫だ」

コロッと変わった表情が、
今度は張り切っているようだから
俺はもちろん遠慮した。


「駄目ですよ、ちゃんと手当てしないと」

そう言った益田は、
まだ残っていたかき氷を口に含んで、
それから俺の手首を掴んで、指も口内へ。


< 21 / 71 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop