Q.これはセクハラですか?A.いいえ、愛情表現です【BL】
「……だから例え俺と付き合ったとしても
どこかに一緒に出掛けたりだとか、
そういう同年代の奴らがしているような、
お前の望む付き合い方は出来ないと思う」
「構いません。
むしろ望むところですよ!」
何故だ。
何がコイツをヒートアップさせるんだろうか。
俺の手を掴んだ益田は、
攻守交代といった風で今度は自分が喋り始めた。
「先生が好きなんです。
俺が好きなのは、
男で、年上で、教師な先生です。
だけどそれは先生が先生だからで、
もしもどれかが違っていても、
俺は先生の事を好きになっていました」
どれかが違っていたなら。
例えばどちらかが女だったら。
もっと歳が近かったら。
そうだったなら……逆にハードル低いだろ。
「デートしたいとか、
まったく望んでいないと言えば嘘になりますけど!
でも俺が欲しいのはそういうのじゃなくて
ただ、一緒に過ごしたいんです。
傍に居たいんです。
生徒じゃなくて、恋人として」
ツッコもうと思ったけれど、
益田が余りにも真剣な顔で、
必死に喋りつづけるから、何も言えなかった。
次に俺にふられるまでは。