Q.これはセクハラですか?A.いいえ、愛情表現です【BL】
もう1度繰り返したなら、
彼は満足するのだろうか。
また理由を聞かれて、
その時は何て答えればいい?
「いつだって、
本気で嫌がればよかったのに」
考えを巡らせていると、
益田はポツリと呟いた。
「全力で抵抗して、
殴りでもすれば、逃げれましたよね?」
確認を取るように彼は続ける。
「なのに補習の時、
黙って目をつぶるし……
捕まえても大人しくしてるし。
そんな事されたら、期待持つじゃないですか!」
今も捕らえている俺の手を、強く握りしめ、叫ぶ。
「それに、そんな、
嬉しそうな顔しないでくださいよ」
困ったように、俺の顔を見て笑う。
嬉しそう……?俺が?
「先生って、嘘吐けないタイプですよね」
片手を離し、その手を俺の頬に持ってくる。
「好きです……って俺が言ったら、
先生、ちょっと笑ってますよ」
昨日も。
ついでに顔も赤いのだと教えられる。
それらは告白に、関わらず。