Q.これはセクハラですか?A.いいえ、愛情表現です【BL】

もう1度繰り返したなら、
彼は満足するのだろうか。

また理由を聞かれて、
その時は何て答えればいい?

「いつだって、
本気で嫌がればよかったのに」

考えを巡らせていると、
益田はポツリと呟いた。


「全力で抵抗して、
殴りでもすれば、逃げれましたよね?」

確認を取るように彼は続ける。


「なのに補習の時、
黙って目をつぶるし……
捕まえても大人しくしてるし。
そんな事されたら、期待持つじゃないですか!」

今も捕らえている俺の手を、強く握りしめ、叫ぶ。


「それに、そんな、
嬉しそうな顔しないでくださいよ」

困ったように、俺の顔を見て笑う。

嬉しそう……?俺が?


「先生って、嘘吐けないタイプですよね」

片手を離し、その手を俺の頬に持ってくる。


「好きです……って俺が言ったら、
先生、ちょっと笑ってますよ」

昨日も。
ついでに顔も赤いのだと教えられる。
それらは告白に、関わらず。

< 38 / 71 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop