Q.これはセクハラですか?A.いいえ、愛情表現です【BL】
「そうか。益田、」
「、はい」
やたらと赤い、けれど真面目な顔のまま先生は俺に向き直る。
え、マジで?言ってくれるんだ?
うかれた気持ちが顔に出ないよう、俺は気を引き締めた。
どうせなら携帯にでも録音すればいいんだろうか。
でも今の空気を壊すのもなんだから我慢しよう。
俺の予定ではこれっきりのはずではないんだし。
だけどずっとずっと忘れないよう、記憶しておく準備は怠らない。
「好きだ」
「はい!俺も好きです!」
たった一言でこんなにも幸せになれるなんて、数秒前の自分ですら想像してなかった。
予想以上にズガンと来た言葉に、反射のように俺も言い返す。
忘れないように、どころじゃない。
俺がこの先、この記憶を手放す事はきっとない。