夏の名前


仕方ないから濡れた髪をひたすらタオルで拭いて


勉強机へと向かう。


消しゴムを探そうとして


筆箱をガサゴソとあさった時、


内ポケットに紙切れを見つけた。


昨日の手紙だ。


消しゴムの事なんてどうでもよくなっちゃって…


男のコでありながら


整った綺麗な字を


ずっと見つめていた。


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