宛名のないラブレター
――2年前。俺は中学2年生で、クラス委員をやっていた。
何をやっても上手く言っていたあの頃
俺はクラスを支配していた
誰もが俺の言う事を聞いた。
みんな俺を称えた
それが俺の快感だった。
全て、思い通りに事が進む事に喜びを感じる程だ
でもあいつは違った。
あいつだけは違った。
「誰があんたの言う事聞くのよ。」
そう、あいつとは、佐々木(ササキ)。
黒髪ストレートで顔も可愛い方であった
だから男子からは人気があったし俺も一度は可愛いと思った事もあるくらいだ
でも、佐々木は裏の性格を持ってると俺はいつも感じていた。
あれは嘘だ
あんな笑顔も嘘だ
そう全てが嘘に見えた。だから俺はあいつに態度を変えていた。
だからクラスメイトもあいつをハブるようになってた
俺のせいであいつはクラスではいつも一人ぼっちでいた。
でも俺はその時はまだざまぁみろとしか思っていなかったのだ
なんて最悪な性格なんだ俺は。
気付かなかったんだ
あいつの想いを