宛名のないラブレター
紙をグシャグシャにしても涙は止まらなかった。
「ぅえ・・・・ん。ぁ・・・う。」
止まらない。止まらない。止まらない。
涙、涙、涙
「ばか・・・ぁ・・・・っく」
あたしはその場に泣き崩れた。
地面に手をついて泥で汚れてもそんなの気にしない
泣きたいだけ叫んだ。
「ぁぁああああああああ。あたしだって咲夜くんと離れたくないよ」
あたしは叫んだ。
叫ぶ叫ぶ叫ぶ
ガサッ
「え・・・・朱里・・・?」
「・・・・っ!?」
――咲夜くん・・・!??!?