大地くんの天気予報
「…お前さ」
「ん…?」
「…しっかりしてんだか、幼稚なんだかわかんねぇな」
「…え」
「俺たち、ただの幼なじみだろ。たまたま家が隣同士で、家族ぐるみで仲が良かっただけで…。それ以上に、俺たちの関係って何かある?」
「…大地は、さ…、私のこと、お、お姫様だって思ったこと、ある…?」
「…オヒメサマ?」
「…うん」
「…あのさぁ、もしかしてお前、俺のこと王子様とか言わねぇよな?」
「……」
そう言って、大地はケラケラおかしそうに笑った。
「…俺、昔から優雨と比較ばっかされてさぁ、勉強でも、性格でも何でも。それがいちいち不愉快で、たまんなかったわ。…なのにさぁ、何で高校まで一緒なんだろうな?運命の王子様とお姫様だから?…だとしたら、神様ってコエぇよな」
…そっか…、その程度、だったんだね。
私は大地の、その程度だったんだ。
でもね、大地…、私は…。
「…私は、大地のことが好きだよ」