大地くんの天気予報
私たちは、ざわめくロビーを見回してみた。
挨拶を交わし合う、何らかの関係者と思われる人たちや、上品な和服姿の人たちなど、たくさんの人で賑わっていた。
「…なんか、俺たちなんかが来ても良かったのかな…、って感じだな…」
「…ウン、オレも、ちょっとそう思う…」
大地と陽太郎くんが、そんな華やかな光景を眺めながらポツリとつぶやいた。
「…大丈夫だよ…!ほら、普通に洋服の人もいっぱいいるし、カジュアルな格好の人だってけっこういるよ…!」
弱気な二人に、私はそう言った。
実際によく見渡してみると、お年寄りから若い人、小さな子供まで…、老若男女、様々な人たちが訪れていた。
「…うん、そう、だよね。キヨちゃんも、気軽に来てねって、言ってたしね…!」
…そんな感じで、私たちは少し緊張しながら、慣れない雰囲気の場内にたたずんでいた…。