大地くんの天気予報
4.藤娘
大地の感銘
…あれが、清風……?
俺は、舞台の上で華麗に舞う娘姿の清風に、まるで目を吸い込まれてしまったかのように見入っていた…。
目をそらすことが、できなかった。
…公園の藤棚の下で、初めて会った時に感じた…、あの時と同じような、不思議な引力…。
それが今、まさに体の内側から満ちあふれているかのように、その姿は眩しいほどに輝いて見えた。