大地くんの天気予報


…その後ろから、大ちゃんもやってきた。


大ちゃんは、適当に走ったり、走らなかったりしていたけれど…。


「清風、お前、けっこう体力あるんだな…」


華奢で弱々しいイメージを与えてしまいがちな僕は、ほんの少し、得意気な笑みを浮かべながらうなずいた。


「うん…!やっぱり、体が資本だからね…!」


「…お前なんかに、負けるか」


僕がそう言ったのに対し、大ちゃんはフンッ!と鼻を鳴らしてそう言い捨てると、僕たちを追い抜いて、さっきまで出していなかったスピードで走っていってしまった…。


「あぁ~、ダイチ…!!よ~し、負けないぞ!!行こう、キヨちゃん…!!」


そう言いながらも、やっぱり早歩きぐらいのスピードで精一杯の陽ちゃん…。


…そんな二人の姿を見て、僕は笑った。


< 332 / 419 >

この作品をシェア

pagetop