大地くんの天気予報


「うぉォ~ッ!!惜しいッ!!」



「うぉォ~ッ!!あともうちょっとだったのに!!」



「クッソォ~ッ!!何なんだよこのウサギ!!」




…徐々にムキになっていく俺に、清風が言った。


「…大ちゃん、もういいよ、諦めよう…?」


「いや!次はぜってぇ取って見せる…!!」


「だ、大ちゃん…」


苦笑いするしかない清風の横で、俺は今度こそ…!!と、意気込んでクレーンを動かした。


…と、その時。


「あぁッ…!?」


あろうことか、俺は止めるべきでないところでボタンを離し、クレーンを止めてしまった…。


何やってんだよ、俺…。


「…ダメだ、もう終わりだ…」


そう言って、あとは適当に奥へ行くボタンを押して離すと、無残な結果を見たくなくて、俺はその場にしゃがみ込んだ…。


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