大地くんの天気予報


「…ん?どした?」


「…これ、大ちゃんが取ったものだから、大ちゃんのだよ…。ハイ」


そう言って、清風は俺に2つのウサギを差し出してきた。


「…はぁ?い、いらねぇよ。これはお前が欲しがってたから取ったんだろ…?それに後半はもう、俺が勝手にヤケになってやっただけだから」


「でも…、大ちゃん、これ取るのにいくら使った?…結構、使ったよね。なら、その分のお金…」


「だぁもう、いいから!」


俺は、わかったよ、というように、一度清風からそのウサギたちを取り上げた。


「…これは、俺の金で、俺が取ったもの。だから、俺のものだ。…でも」


そう言って、今度はそれを清風の手に押し付けた。


「俺は、こんなのいらない。欲しくない。だから、お前にやる。…必要ないものを、欲しがってるお前にやったんだ。これなら文句ないだろ」


そう言って俺が手渡したぬいぐるみを見つめると、清風は小さく微笑んだ。


「…本当にいいの?」


「あぁ」


「…わかった。どうもありがとう、大ちゃん…!」


「……」


清風は、満面の笑みを浮かべてそう言った。


…そうして、俺たちのUFOキャッチャー騒動は終わったのであった…。


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