大地くんの天気予報


そうして過ごしているうちに、時刻はすっかり夜になっていた。


日が長いので、外はまだ明るかった。


清風は、白と茶色のぬいぐるみを両手で抱えたまま歩いていた。


「お前、何か袋とかもらえば良かったのに。それじゃあ恥ずかしいだろ…」


「え…、ううん!大丈夫だよ!それにかわいいし、いいじゃない、こうして持ってたら…!」


…お前が良くても、俺がなぁ、…と、言いたいところだったが…、まぁ、別にいっか、…コイツ、女の子に見えるし、女の子がぬいぐるみ持ってると思えば、そんなに恥ずかしくもねぇか…。


俺は、そんなふうに一人思い直していた…。


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