大地くんの天気予報


…ほんの20分ほどの時間、電車に揺られていただけだったけれど、いつの間にか清風は、疲れていたのか、俺の隣でスースー寝息を立てていた…。


降りる駅まではまだあるから、そのままにしといてやろう。


…と、思っていると…、清風の頭が、俺の肩に寄りかかってきた…。


長い髪のいい匂いがして…、俺は少し、ドキッとした…。


でも…、またさっきと同じように、どうせ女の子に見えるだろうから、ヘンな目では見られないだろうと自分に言い聞かせ…、スヤスヤと眠る清風の重みを肩に感じながら、俺も黙って、下を向いて目をつぶった…。


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