各駅停車 ~あなたに会いたくて~【短編】
涼と出会ったことで、あたし自身も自分の夢について、真剣に考えるようになった。



涼を見ていると、何だか勇気をもらえる。



あたしは小さい頃から好きだった絵を頑張ろうと思った。

そして大学は、美術大学を受験することにした。






涼と過ごす大切な朝。愛おしい時間。


けれどもその時間は、永遠につづくわけではないことを、あたしは感じ始めていた。




年が明け、季節はもうすぐ卒業シーズン。



卒業すれば、もうあたしはこの列車には乗らない。


それは涼も同じ。




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