愛してる
―――――。
「……。」
『圭。』
「………。」
『圭。
…ホラ、お仕事でしょ?』
さゆは優しく微笑む。
『私ね、幸せ。
だって、圭と想い合えたんだもん。』
さゆは微笑んだまま、
言葉を紡いでいく。
『だからね、私、圭を愛してるから…、
圭になら、殺されても、幸せな気持ちで死ねるの。』
その言葉に、
俺は涙を拭って、
口の中に飴玉程の大きさの物体を口に含んだ。
そして、さゆを引き寄せ、口移しでそれを渡す。