恋心―短編集―
「頑張れ~」



「うん!じゃ、俺あっちに行く」



 あたしは手を振って送った。



 近づいてきたのは、親友の広菜。



「なんで、引き止めないのよ~。気持ち伝わらないよ」



「いいの。だってあたしは、ただの友達だもん」



 そう言って、下唇をかみ締めた。
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