恋心―短編集―
 後ろから声をかけられた。



 振り向くと、慧がいた。(慧のことは「儚い恋」でね)



「慧…」



 双子の兄の慧。



「な…何かあった?!」



 号泣しているあたしのそばによって、抱き寄せてくれた慧。



 小さい頃からこうだった。



 慧はあたしに何かあったら、いつも抱きしめて慰めてくれた。
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