幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~
奇妙な食卓だった。


あたしと、母と、ホークと――


母は言葉少なで、ホークは珍しく口数が多かった。


やがて、あたしは気づいた。


二人とも、あたしが変だと思ってる。

ショーンにフラれたショックから、まだ立ち直っていないと思われているのかも。


何だかイライラする。


まあ、確かにショックだったけど、心と体を壊すほど思い詰めてないって。


「体調がいいなら、今日はわたしと出かけないか?」

ホークが言った。


「別にいいよ。子守なら必要ないから」


あたしの返事に、母が息を飲んだ。

ホークは黙ってあたしを見つめている。


「ごめんなさい。心配してくれてるのに失礼だった」

あたしは素直に謝った。


やっぱり、あたしはどうかしちゃったのかな。

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