幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~
「これ、藁が混じってる?」
すごく綺麗に見えるけど。
「しっ」
ローズマリーは人差し指を口に当てた。
「手を動かさないでおしゃべりしていたら、また『鍛冶屋の娘は見栄えばかり気にして働かない』って言われちゃう」
「つまらない噂話なんて気にすることないよ」
あたしはそう言いながらも、ローズマリーのために、ありもしない藁くずを取り分けるフリをした。
「今日は馬で来たのよね?」
ローズマリーが言った。
「うん」
「村はずれのおばあちゃんち寄った?」
「寄ったよ。あそこに馬を繋いだもの」
「おばあちゃんに会った?」
「子供達だけ。どうかした?」
「最近、おばあちゃんを見かけないの」
ローズマリーは顔をしかめた。
「子供達に聞くと、『出かけている』って言うのよね。それにあの近くで見慣れない男の人も見かけたし」
すごく綺麗に見えるけど。
「しっ」
ローズマリーは人差し指を口に当てた。
「手を動かさないでおしゃべりしていたら、また『鍛冶屋の娘は見栄えばかり気にして働かない』って言われちゃう」
「つまらない噂話なんて気にすることないよ」
あたしはそう言いながらも、ローズマリーのために、ありもしない藁くずを取り分けるフリをした。
「今日は馬で来たのよね?」
ローズマリーが言った。
「うん」
「村はずれのおばあちゃんち寄った?」
「寄ったよ。あそこに馬を繋いだもの」
「おばあちゃんに会った?」
「子供達だけ。どうかした?」
「最近、おばあちゃんを見かけないの」
ローズマリーは顔をしかめた。
「子供達に聞くと、『出かけている』って言うのよね。それにあの近くで見慣れない男の人も見かけたし」