幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~
数が増えると、その毒で水が汚染される事もある。


リーは少し考えてから、『卵で運べば?』と言った。


男達は顔を見合わせて、口々にしゃべりだした。


「孵化の条件は厳しいぞ。人工的に孵化させるなら、少なくとも二週間は誰かが世話をしなくてはならん」

「田舎で二週間もよそ者がいたら、目立つな」

「あるいは地元に協力者がいるか」

「まさかそれはないだろう」


「とにかく、明日からこの辺の水辺をもう一度調べる」

ホークがきっぱりと言った。


「明日? 五月祭だぞ」

マクリーンが冷やかすように言った。


「くそっ! そうだった」

ホークは片手で顔を擦った。

「とにかく、まずはお前達を休ませないとな。ご苦労だった。部屋を用意させるよ」


「食い物を先にしてくれよ」

リーが念を押した。



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