幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~
どうやら、あたしの事を怒っているわけではないらしい。
「こんな所で眠っては、いけませんよ。きちんと部屋に送り届けなかったイアンが悪いのですけれどね」
こんな所って?
体を起こそうとしたけれど、何かがお腹のあたりに乗っかっていて起き上がれない。
「少し待て」
ホークの声がすぐ後ろで聞こえ、体の上から重みが消えた。
今度こそ起き上がって、自分の回りをキョロキョロと見回した。
先代伯爵夫人が居間にしている部屋だ。
あたしは寝椅子に腰掛けていて――すぐ後ろでホークが横になっている。
どうやら、さっきまでお腹に乗っかっていたのは、ホークの腕らしい。
確か――
昨日は、夜半まで、ホークと一緒に外の篝火の見張り番をしていた。
遠くにいくつも輝く炎を数えて、
それからここに来て、
二人とも倒れ込むように、ホークのマントに包まって寝た。
「こんな所で眠っては、いけませんよ。きちんと部屋に送り届けなかったイアンが悪いのですけれどね」
こんな所って?
体を起こそうとしたけれど、何かがお腹のあたりに乗っかっていて起き上がれない。
「少し待て」
ホークの声がすぐ後ろで聞こえ、体の上から重みが消えた。
今度こそ起き上がって、自分の回りをキョロキョロと見回した。
先代伯爵夫人が居間にしている部屋だ。
あたしは寝椅子に腰掛けていて――すぐ後ろでホークが横になっている。
どうやら、さっきまでお腹に乗っかっていたのは、ホークの腕らしい。
確か――
昨日は、夜半まで、ホークと一緒に外の篝火の見張り番をしていた。
遠くにいくつも輝く炎を数えて、
それからここに来て、
二人とも倒れ込むように、ホークのマントに包まって寝た。