幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~
「二度とあんな真似はしないと誓うから、許してくれないか?」


あたしは目をしばたいてホークを見た。


「ええと……」


「嫌なら嫌と言えばよいだろう? 無理強いはせぬ」


完璧に話が合っていない。


「そういう事じゃなくて」

「他にどういう事があると言うのだ」

「ホーク?」

「この話は聞かなかった事にする」

「待って! 最後まで話を聞いてよ」

「修道院なんて以っての外だっ!」


見事に誤解したまま、ホークはあたしの部屋から足音高く出て行った。


一人残されたあたしは、癇癪を起こして火の消えた燭台をドアに向かって投げつけた。


大きな音がして

多分、ホークにも聞こえたことだろう。






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