幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~
王宮の魔導士
1
――何だよ。しばらくぶりに呼ばれたと思ったら、まだ尼さん達といるのかい?
ジャルグは目をギョロギョロとさせて言った。
「不測の事態ってやつよ」
――お師匠さんに絞め殺されるぜ
「あら、ホークならこの間会ったわよ」
あたしは、糸の端を丁寧に結びながら答えた。
「絞め殺されはしなかったけど」
――会った? どこで?
「そこら辺の回廊で」
ジャルグは笑った――たぶん
サラマンダーが笑うのかどうかは、判断に悩むところだ。
――なのに帰らなかったのかい?
「だって……ほら見て、ジャルグ」
あたしは手にした布を広げた。
――やったじゃねぇか
ジャルグは目をギョロギョロとさせて言った。
「不測の事態ってやつよ」
――お師匠さんに絞め殺されるぜ
「あら、ホークならこの間会ったわよ」
あたしは、糸の端を丁寧に結びながら答えた。
「絞め殺されはしなかったけど」
――会った? どこで?
「そこら辺の回廊で」
ジャルグは笑った――たぶん
サラマンダーが笑うのかどうかは、判断に悩むところだ。
――なのに帰らなかったのかい?
「だって……ほら見て、ジャルグ」
あたしは手にした布を広げた。
――やったじゃねぇか