幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~
2
ユニコーンを召喚した数日後、王妃様はジェニスタに暇を言い渡した。
ジェニスタの母上が倒れたとの連絡が入った――というのが理由だった。
奇妙だった。
母上が倒れたと聞いても、ジェニスタは落ち着き払っていた。
ところが、三日後に迎えが来ると、ジェニスタはひどく取り乱し、王妃様に考え直して下さいと何度も懇願したのだ。
「ジェニスタ」
王妃様はジェニスタの手を取って、優しく言った。
「今までよく仕えてくれました。そなたの幸せを祈っています」
ジェニスタは泣き崩れた。
プライドの高い気取り屋のジェニスタが、人目も憚らず大泣きした。
ジェニスタがいなくなった瑠璃宮は、ガランとしていた。
「寂しくなりましたね」
あたしは王妃様に言った。
「ウイローミアかロザリンドを呼びましょうか?」
ジェニスタの母上が倒れたとの連絡が入った――というのが理由だった。
奇妙だった。
母上が倒れたと聞いても、ジェニスタは落ち着き払っていた。
ところが、三日後に迎えが来ると、ジェニスタはひどく取り乱し、王妃様に考え直して下さいと何度も懇願したのだ。
「ジェニスタ」
王妃様はジェニスタの手を取って、優しく言った。
「今までよく仕えてくれました。そなたの幸せを祈っています」
ジェニスタは泣き崩れた。
プライドの高い気取り屋のジェニスタが、人目も憚らず大泣きした。
ジェニスタがいなくなった瑠璃宮は、ガランとしていた。
「寂しくなりましたね」
あたしは王妃様に言った。
「ウイローミアかロザリンドを呼びましょうか?」