幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~
「相変わらず仕事の早い女だな」


「わたしは王に会って来る。一緒に来い、アレクサンドラ」


あたしはホークと一緒にお城に入った。

すれ違う人は全員、あたしを変な生き物みたいな目で見た。


そうよね

王宮に見習いの修道女だなんて、あたしも滑稽だと思うもの。


途中で、あたし達は衛兵に止められた。


「アルス伯、王が捜しておられましたぞ。謁見の間にいらっしゃるゆえ、行かれた方がいい」

衛兵はあたしを見た。

「こちらの御婦人は?」


「わたしの弟子だ。師匠に愛想を尽かして修道院に入ったのを連れ戻したばかりでな」


あたしは肘でホークを突こうか 後ろから蹴りを入れようか考えた。


「やめておけ。防具で怪我をするぞ」

ホークは横目であたしを見て言った。


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