幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~
空気がうねるような気がした。
「アレクサンドラ! 下がれ!」
ホークが叫んだ。
あたしは王妃様の腕を引っ張って、後ろの入口まで逃げた。
振り向くと、あたしと王妃様がいた辺りに、黒い柱のような物が建っていた。
空気はなおも振動している。
「ジャルグ!」
あたしはサラマンダーの布を広げ、ジャルグを召喚した。
――おい、またずいぶんと厄介な事になってるな
ジャルグはあたしの肩によじ登った。
「あれ、何?」
――石棺だ。こっちの魔導士はよく、あれに隠しておきたいモノを入れるんだ。大抵はろくでもないモノが入ってる
柱に亀裂が走り、辺りに胸が悪くなるような甘い臭いが立ち込めた。
「ねえ、嫌な予感がするんだけど」
――ああ。オイラもさ
「アレクサンドラ! 下がれ!」
ホークが叫んだ。
あたしは王妃様の腕を引っ張って、後ろの入口まで逃げた。
振り向くと、あたしと王妃様がいた辺りに、黒い柱のような物が建っていた。
空気はなおも振動している。
「ジャルグ!」
あたしはサラマンダーの布を広げ、ジャルグを召喚した。
――おい、またずいぶんと厄介な事になってるな
ジャルグはあたしの肩によじ登った。
「あれ、何?」
――石棺だ。こっちの魔導士はよく、あれに隠しておきたいモノを入れるんだ。大抵はろくでもないモノが入ってる
柱に亀裂が走り、辺りに胸が悪くなるような甘い臭いが立ち込めた。
「ねえ、嫌な予感がするんだけど」
――ああ。オイラもさ