幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~
「前回と同じ作戦、ってのはどう?」


――続けては無理だぞ。一匹に集中した方がいい


「了解――ホーク! 片方だけに人を集中させて!」


「何だって?」


まったく!


「いいから早く!」


「サンディ嬢ちゃん、何を始める気だい?」

近くにいたらしいダニエル·マクリーンが、近寄って来た。


「マクリーン卿! 両方いっぺんに押さえ付けるのは効率が悪いわ。一匹はあたしが引き付けるから、もう一匹に人を集中させてほしいの」


マクリーンは疑わしげな顔をした。


「止しな。男共に任せておけ」


どいつもこいつも!


――放っておけ

ジャルグがあたしの肩から飛び降りた。

――オイラが引き離してやる

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