幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~
ジェニスタを送り込んでいたのは、王様だったんだ!
「年若い身で顔も知らない男に嫁いで来て、人質として死んでいくのはあまりにも哀れだと思ったのだが」
「後で王妃様の帯を見て下さい」
あたしは王様に言った
「王妃様に頼まれて、あたしが刺繍したんです。帯を見ていただければ、王妃様のお心が分かります」
王様は頷いた。
<謁見の間>に医師達が到着した。
一人ずつ診察しては、首を横に振る。
『手のつけようがない』
『長くは持ちません』
『安楽死させた方が、親切……』
医師達の囁き声が聞こえる。
王様とホークの顔が沈んでいく。
あたしは、
もう一つだけ、あたしにできる事を考え続けていた。
「年若い身で顔も知らない男に嫁いで来て、人質として死んでいくのはあまりにも哀れだと思ったのだが」
「後で王妃様の帯を見て下さい」
あたしは王様に言った
「王妃様に頼まれて、あたしが刺繍したんです。帯を見ていただければ、王妃様のお心が分かります」
王様は頷いた。
<謁見の間>に医師達が到着した。
一人ずつ診察しては、首を横に振る。
『手のつけようがない』
『長くは持ちません』
『安楽死させた方が、親切……』
医師達の囁き声が聞こえる。
王様とホークの顔が沈んでいく。
あたしは、
もう一つだけ、あたしにできる事を考え続けていた。