幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~
まばゆい光と共に、ユニコーンが現れた。
「おいで、ユニコーン」
ユニコーンはあの日と同じように、冷たい鼻面をあたしの手の平に押し付けた。
「見て。みんな苦しんでいるの」
あたしはユニコーンのたてがみを撫でた。
「あんたの角があれば助かるの」
ユニコーンの黒い瞳があたしを見つめた。
「ゴメンね、ゴメンね……あんたの角をちょうだい」
あたしは唇を引き結んで、ユニコーンの首に短剣をあてた。
ためらってはダメ
ためらったら、苦しい思いをさせてしまう。
指が、手が、体が震える。
「アレクサンドラ」
王妃様が、あたしの震える手をそっと握った。
「短剣を貸しなさい。わたくしがやりましょう」
首を横に振った途端、あたしの目から涙がこぼれた。
「おいで、ユニコーン」
ユニコーンはあの日と同じように、冷たい鼻面をあたしの手の平に押し付けた。
「見て。みんな苦しんでいるの」
あたしはユニコーンのたてがみを撫でた。
「あんたの角があれば助かるの」
ユニコーンの黒い瞳があたしを見つめた。
「ゴメンね、ゴメンね……あんたの角をちょうだい」
あたしは唇を引き結んで、ユニコーンの首に短剣をあてた。
ためらってはダメ
ためらったら、苦しい思いをさせてしまう。
指が、手が、体が震える。
「アレクサンドラ」
王妃様が、あたしの震える手をそっと握った。
「短剣を貸しなさい。わたくしがやりましょう」
首を横に振った途端、あたしの目から涙がこぼれた。