幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~
3
ホークが王都へ発ってから三週間が過ぎた。
『滞在が延びる』と一度連絡があったきり。
大丈夫なんだろうか
「何を迷っておいでだえ?」
村で織りを習っている時に、織り師のおばば様に言われてしまった。
「糸の色合わせを」
「サンディ様、おばばは無学じゃが糸の話が聞こえますぞ」
おばば様はあたしの織っている布を指さした。
「ほれ、ここの横糸に迷いがでておられる」
そんなの分かるの?
「おばば様、あたしが伯爵様に魔術を習っていること知ってる?」
「もちろん。毎週どこかを吹っ飛ばしておいでじゃ。村の者で知らぬ者はおりませぬ」
おばば様の笑いを含んだ言葉に、あたしは苦笑した。
『滞在が延びる』と一度連絡があったきり。
大丈夫なんだろうか
「何を迷っておいでだえ?」
村で織りを習っている時に、織り師のおばば様に言われてしまった。
「糸の色合わせを」
「サンディ様、おばばは無学じゃが糸の話が聞こえますぞ」
おばば様はあたしの織っている布を指さした。
「ほれ、ここの横糸に迷いがでておられる」
そんなの分かるの?
「おばば様、あたしが伯爵様に魔術を習っていること知ってる?」
「もちろん。毎週どこかを吹っ飛ばしておいでじゃ。村の者で知らぬ者はおりませぬ」
おばば様の笑いを含んだ言葉に、あたしは苦笑した。