幻獣のタペストリー ~落ちこぼれ魔導士の召喚魔法~
「言わせてもらえば、元に戻ったところで子供ではないか」


あたしはプウッと脹れた。

ホークが声を立てて笑う。


なんだか昔に戻ったみたい。

あたしとホークの関係は、あたしが思っているほど変わってないのかな。


「わたしがいない間、どうしていた?」

ホークが歩きながら言う。


「ショーンにフラれた他に、ってこと?」

「お前のよいところだな」

「何が?」

「自分を笑い飛ばせるところが、だ。グズグズ言う女には我慢がならぬ」

「ホークがそんなだから、こういう風に育ったんだよ」

「褒めたのに文句を言われるとはな」


本当に褒めたの?


「じゃあ、宮廷にいる淑女達はあたしみたい?」

「いいや、つまらぬ女ばかりだ。強欲か弱虫のどちらかだな」


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