痛いくらいの好きを君に。

「あんた達ねえー、早く学校に行く準備しなきゃ、遅れるわよ?」



母の言葉で我にかえる。

只今の時刻、8時10分。



『うわー、…流石にヤバイかも?』

「いいから、早く着替えてこい!」

「ちゃんとアイロンかけたシャツを着るように…」

「お前は黙って飯を食え!」

「はーい…」



私は急いで階段を登り、自分の部屋に入った。



『ごめん千尋!ちょっと無駄口叩きすぎた、って………………あれ?』



部屋のドアを閉め後ろに向き直ると、ベッドに仰向けで横になっている千尋の姿が映る。

寝てる。…のかな?

この隙にと思い、急いで制服に着替えた。

その時間は僅か30秒。
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