椎名的人生





そして、あたしが大好きだった
祖父...おじいちゃん。


もう、2.3年前に他界してしまったけど

その時は、"あたしと一緒の家族の仲間はずれ"
みたいな感じでいつも、おじいちゃん
おじいちゃん、と言っていた。


おじいちゃんだけは、その頃の
あたしに優しかった。


だけど、みんなからのおじいちゃんの
批判は凄くて。


おじいちゃんは老人性難聴で
耳が遠かった。


母から、祖母から、
おじいちゃんは

ひたすら罵声罵声罵声。


いつも、おじいちゃんだけの食事が
無かった。

いくら10歳でも、その光景は胸が
痛かった。


...おじいちゃんを虐めないで。

そんな一言すら言えなかった。
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