心の中のあなた


寂しい―…。
離れたくない―…。



そんな想いが、体から今にも溢れだしそうだ。



「……あのさ…」
「……あの…」



2人の声が重なる。



「…どうぞ…」


狭山が、手をパーにして俺に向ける。


「…いや。狭山から…」


俺も、狭山と同じ動きをする。


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