KIRINの恋

『好きだよ』
『ホントに…?』
『世界で一番お前が好きだよ。』


「太陽が輝く海の中、二人は熱く抱擁を交わしたのだった。か…」

まどかは熱い太陽が降り注ぐ中、ベンチに腰をおろし読書をしていた。

図書館の一角。

いつものお決まりの位置である。

木陰になってるが図書館の中と比べるとやはり暑い。

そのためか人通りがいつも少ないそこは、まどかのお気に入りの場所だった。

休日にここに来て恋愛小説を読み漁る。

そして主人公を自分に置き換えて妄想をする。

まどかの休日の過ごし方である。

「いいなぁ。こんな恋愛してみたい」

このままじゃ一生恋愛なんて無理だろうな。

「出会いってどこにあるんだろう…」

悩むまどかだが、

出会いとは思いがけない形で訪れるものである。
< 2 / 35 >

この作品をシェア

pagetop