KIRINの恋
顔が熱を持ったように熱くなる。

さぞかし赤い顔をしているのだろうと思ったが、それどころではない。

「好きって…何言って…!」

そりゃあカッコイイとは思ったけどまだ好きにはなってない!

「あれ?違う?そうなのかなって思ったんだけど。」

「どこからわいてくるんですか!その自信は!」

「君の態度見てそう思ったんだよ。違った?」

「違います!勘違いしないでください!」

100パーセント勘違いとは言い切れないが、これ以上深みにはまるわけにはいかない。

「ふーん。残念だな。俺はできれば君と付き合いたいなって思ったんだけど。」

「え…!?」

覗き込んでくる松田の目。

まどかはそらすことができなかった。

「どう?」

どうって…

「無理ですよ」

「なんで?」

「だって同じ会社で、松田さんは私の上司になったんですよ?社内恋愛はどうかと思うし…」

それに私はKIRINだし…

「社内恋愛禁止じゃないでしょ」

「でも私はだめなんです!悪いですけどもう私にかかわらないでください」

失礼しますと言ってまどかは席を立ち、部屋を出て行こうとした。

「きりんは?」
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