KIRINの恋
「それで図書館に来たんですか?」

「まあそうだね…」

今まで余裕たっぷりだった松田が、ここにきて少し恥ずかしそうに頭をかいた。

「引いてる…?」

心配そうに松田が覗き込んできた。

先ほどまでの自信たっぷりな様子が嘘のようだった。

おかしくなってまどかは笑った。

「特にひいてはいませんよ。」

「良かった。まっどっちにしろ今日で最後だけどね」

あ…そういう約束だったっけ

「そろそろ行こうか。」
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