KIRINの恋

「うん。ありがとう。まどかさん！」

なんだかよくわからないが美奈は納得したようだった。

「キリンなんじゃねーの？そいつ。」

美奈にシカトされた小坂がつまらなそうに呟いた。

「はあ？キリン？何言ってんの小坂君。」

「美奈ちゃんの彼氏ですよ。キリンなんじゃないの？」

「あんたねえ…。振られたからってそれはないでしょ」

まどかは心底あきれた。

「いくら美奈ちゃんでもキリンを彼氏とは言わないわよ。」

「違いますよ。城田さんこそ何言ってんすか。俺が言ってんのはKIRIN。彼女いない歴イコール年齢ってことですよ」

「何？それ？」

美奈が興味津々で尋ねた。

「今までに一回も恋人がいなかった奴のこと」