MIND SPIRAL
「あっそうかよ」
「うん。そう。……で、あいつどうする?」
乃亞はオスカルを指さして言った。
 
 
暫く皆は考える。
 
 
「乃亞が……引き取ったら?」
「え!?なんであたしが!」
「だって乃亞が連れて来たんだし……」
「好きで連れて来たんじゃないのにー」
 
乃亞はかったるそうに言う。
 
 
 
(神かぁ……)
完璧に信じた訳ではない。
けど、なんだか不思議な感じ。
神って言われて妙に説得力がある。見せつけられたからだろうけど。
靡の言う通り、非現実的ではあるが、全く信じていない訳でもない。
 
 
 
「私が引き取ってあげてもいいですのよ」
潤が純金の消しゴムをうっとりと眺めながら言った。
 
 
「……潤ちゃんも強欲ね」
琉佳はくすくすと笑った。
 
< 14 / 36 >

この作品をシェア

pagetop