MIND SPIRAL
「おいっ!?オスカル??」
 
返答はない。
 
 
「まさか……」
 
 
オスカルは、死んでしまったのか!?
 
「おいっ!!起きろ!!」
「……何ですか?」
オスカルが薄く目を開けた。
乃亞は安堵のため息をつく。
 
「ごめん。何でもない」
「ちょっと休むだけですよ。ちょっとだけ――」
 
 
 
本当に弱々しい奴だ。
神……のくせに。
 
 
 
クラリスって神はオスカルにとっては大切なモノなのだろう。
自分の命をも賭けて捜すだなんて。
 
 
「必死だなぁ」
 
こういう奴を見ていると、助けてあげたくなる。
 
 
 
「大丈夫だ。あたしがクラリスを見つけてやる……」
 
乃亞は寝ているオスカルに向かってそう言い放った。
 
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