MIND SPIRAL
しかし、乃亞の言い方が悪かったのか、オスカルはびくっとして何か申し訳ないような顔をして黙り込んでしまった。
時々乃亞の事を気にしながらちらちらと見ている。
 
「ごめんよ。言い方が悪かった。オスカルと話してると独り言になっちまうだろ」
乃亞は小声でオスカルに言った。
 
「……乃亞?」
「なんだよ。ってか初めて名前呼んだな」
乃亞が薄く笑った。
 
 
「僕はテレパシーが使えますから、心の中で会話は出来ますよ」
 
(それを早く言え!!)
 
「すいません……」
 
なぜか神が人間に謝るという謎の光景。
 
 
「クラリスが見つかったら、乃亞の願い事を一つだけ叶えてあげます」 
(じゃあ早く見つけないとな)
 
乃亞とオスカルは微笑みながら学校へ向かった。
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