MIND SPIRAL
教室から人がだいぶ減ってきている。
 
 
「おい。お前ら。次は体育だぞ。急ぎなさい」
 
 
ロッカーの前にしゃがんでいる乃亞と潤に先生が話し掛けてきた。
 
「それが……ちょっとお腹が痛いんで見学します」
 
担任がちょうどよく体育担当だった。
 
 
「そうか。お前もか?」
 
「はい。私もちょっとお腹が痛むのですわ……」
 
「分かった。後で保健室行きな」
 
 
と言って先生は出て行った。
 
 
 
「乃亞、ナイスアイディアですわよ」
 
「へへっ。そうだろ」
 
「それより、オスカル君は……」
 
二人はオスカルに視線を移す。
「おい、オスカル。何がどう苦しいんだ!!」
 
 
「……神の力が……」
 
「神の力がどうした!?」
 
 
「神の力が僕から消えて行く……。神の力が無くなると……僕は消滅してしまうんです……」
 
 
オスカルは喋るのも辛そうな様子だ。
 
「どうすればいいんだ!!」
乃亞が聞くがオスカルは首を横に振る。
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