MIND SPIRAL
 
「地球の……人間にはどうする事も出来ません……」
 
「そんな……」
 
「だから、早くクラリスを……」
「分かってる。クラリスはあたし達が見つけるから…!」
 
乃亞がそう言うとオスカルは安心したような顔をした。
 
そして、オスカルが急に立ち上がる。
 
「わぁ。どうしたんだ!?」
 
「クラリスを……見つけるんです」
 
「でも、そんな体で……。大丈夫ですの?」
 
潤も心配そうにオスカルを見つめる。
 
 
 
「大丈夫です……。僕は神ですよ。この位……どうって事ないです……」
 
オスカルは作り笑いをした。
乃亞も潤もそれは分かっている。
 
 
本当は、オスカルはもう限界が近づいているのかもしれない。
 
一刻も早く、クラリスを見つけて元の世界に帰さないと……。
 
 
 
……オスカルとクラリスは地球に居てはいけない存在なんだ。
< 33 / 36 >

この作品をシェア

pagetop